大阪信金、日本公庫と協調融資「ラコンテ」発売へ

2023.01.19 20:39
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大阪信用金庫(大阪市、高井嘉津義理事長)と日本政策金融公庫は、「創業」「事業承継」「財務体質強化」の3分野に特化した協調融資商品「ラコンテ」を1月20日から発売する。同信金と日本公庫の協調商品は初となる。


大阪府では、中小企業や小規模事業者数が減少傾向にあり、創業支援に加え経営者の高齢化による事業承継の支援ニーズは高まっている。


同信金と日本公庫は、情報共有や創業・事業承継計画の助言のほか、外部専門家への取り次ぎなどを行う。融資実行にあたっては、リスク分散や対象先の期中管理などを補完していく考え。


大阪信金は、2022年度上期に日本公庫と258件・63億円を協調融資した。新規創業や第二創業支援では、大阪市内2カ所、堺市1カ所にシェアオフィスを開設。大阪府と連携した「事業承継・創業支援ファンド」なども活用し、提携3分野で取り組んでいた。


殿元大介・日本公庫大阪南支店長は、公庫はメイン行にはなれないとした上で、「融資先の多様化を図る意味でも顧客メリットがある。廃業を選択する先の6割が黒字であり、双方の得意分野を生かしたい」と語った。


ラコンテは、大阪信金の営業区域内の事業者向けで、「創業」商品は事業開始後5年以内に対象を広げたのが特徴。融資額は2000万円以内(2機関合算)など。日本公庫大阪南支店は22年度に創業約470件を扱う見通し。


「事業承継」「財務体質強化」は、日本公庫阿倍野支店中小企業事業が窓口になる。日本公庫の新型コロナ対策資本性劣後ローンは、実行した約7200件のうち6900件が事業計画を策定し、民間金融機関の支援体制が構築されている先で、連携・協調が期待されている。


安野博也・大阪信金理事融資部長は、「コロナ禍で企業は弱っている。返済余力に乏しい先でも、協調できれば対応できる先は広がる。お客さまに周知したい」と話した。

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