近畿地区の22年倒産件数増加、1578件・負債総額2055億円 帝国データ調べ

2023.01.12 18:40
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帝国データバンク大阪支社は1月12日、近畿2府4県の2022年の倒産状況を発表した。件数・金額ともにコロナ禍後で初めて増加に転じた。


22年1~12月の倒産件数はその前の年比49件増の1578件、負債総額は同306億円増の2055億円だった。ただ、コロナ対策の補助金や給付金、ゼロゼロ融資などの政策により、低水準で推移しているという。コロナ禍1年目の20年より件数、金額とも少なかった。


その中で、全9業種うち倒産件数が増えたのは食品の32件増、建設の31件増など5業種。帝国データは「食品、建設資材などの高騰が影響しているとみられる」と分析した。


一方、飲食店の倒産は120件で61件減少した。これは20年の263件から半減。帝国データは「コロナ禍初期は外出自粛で増えたものの、公的支援と経済活動再開により減った」としている。


6府県のうち同様に倒産件数が増えたのは、京都府(43件増の231件)、滋賀県(25件増の68件)、和歌山県(7件増の70件)、奈良県(2件増の64件)。逆に減ったのは兵庫県(21件減の310件)、大阪府(7件減の835件)。


23年について帝国データは、「倒産が増える可能性は高い」とみる。主な理由として、物価高やエネルギー価格高騰、金利上昇などによるコスト増を指摘。プラス要因には、リベンジ消費による個人消費の回復やインバウンドの本格復活などをあげた。

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