日本公庫、ビジコンで都立晴海総合高へ最優秀賞贈る
2023.01.10 20:28
日本政策金融公庫は、全国の高校生を対象にしたビジネスプランコンテストで、東京都立晴海総合高等学校の本嶋向日葵さんへ最優秀賞を贈呈した。このたび東京都内で最終審査会が開かれ、過去最多となる455校・応募総数4996件のなかから選ばれたファイナリスト10組がプレゼンテーションをした。開会式で⽥中⼀穂総裁は「結果が気になるだろうが、これまで試行錯誤してきたプロセスや大舞台での発表が経験として、将来に必ず役立つ」と参加者を激励した。

都立晴海総合高の3年生、本嶋さんは「途上国の貧困を日本の知恵で救え 冷蔵庫プロジェクト JAPAN」と題したプランを発表した。途上国における貧困層の女性に対して、冷蔵庫と少額の仕入れ資金を貸与し、ドリンク販売に特化した小規模ストアの開業と運営をサポートする。2022年4月から、フィリピンのマニラ市内で実験店舗1カ店をオープンさせている。貧困地域で子育て中の主婦に経営を任せており、オンラインで売り上げなどをヒアリングする。仕入れや販売数を把握するため、会計アプリの導入もした。「生活に必要な定番商品がよく売れる。(経営を任せている主婦から)貸与した資金の返済が遅れたことは一度もない」という。店舗運営マニュアルを作り、将来的には1000店舗まで増やすのが目標だ。
最優秀賞を受賞したことについて、本嶋さんは「自分がやってきたことを広めることができたのが何よりも嬉しい。ビジネスで社会を変えられるような立派な大人になって、再びこの壇上に立ってスピーチができれば」と感想を語った。