ゼロゼロ融資の返済開始時期、「組織的に把握」は84.6% 日本公庫調査
2023.01.09 04:45
個社におけるゼロゼロ融資の返済開始時期を組織的に把握しているのは、金融機関全体の84.6%――。日本政策金融公庫が全国の金融機関255先の回答を集計し、このたび結果が明らかになった。返済が始まるにあたって、金融機関内で取り組んでいることは「支援を必要とする企業のリストアップ」と「支援方針の検討」が最多となる61.1%だった。
アンケート調査の対象は全国271の金融機関(内訳は都市銀行が5先、地方銀行が62先、第二地方銀行が37先、信用金庫が132先、信用組合が35先)。このうち回答があったのは255先で回答率は94.1%。調査時点は2022年10月。
ゼロゼロ融資は、民間金融機関による実質無利子・無担保融資であり、国が保証料補助や利子補給をする制度。20年5月に創設された。
返済開始にあたって、金融機関内の取り組みを複数回答するケースでは、「支援を必要とする企業のリストアップ」と「支援方針の検討」が最も多く、次に「信用保証協会との個社ごとの対応についての協議」(41.7%)、「経営サポート会議の開催など金融機関間の調整」(22.2%)が続いた。
対顧客についてはどうか。ゼロゼロ融資の利用企業に対して、注力していることや今後取り組みたいことについては、複数回答形式で上位から「定期的な訪問等によるフォローアップ」(97.2%)、「事業計画や経営改善計画等の策定支援、進捗状況のフォローアップ」(69.7%)、「制度融資、政府系機関融資、補助金、給付金などの情報提供」(52.2%)という結果だった。
関連記事
関連キーワード
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 金融庁、粉飾対策で「第2線」注視 営業現場と連携求める
- 3メガ銀、リアル接点拡充 三菱UFJ銀、20年ぶり新店
- ブラックロック・ジャパン、国内初の外株アクティブETF上場 AI銘柄に投資、早期100億円へ
- 地域金融機関、地公体貸出 割れる戦略 金利上昇で見直し加速
- 信金、増える金融・保険業貸出 融資需要低下が影響か
- 住信SBIネット銀、住宅ローンアプリ1年 本審査9割超に利用浸透
- <お知らせ>「金融×スタートアップ Meetup」 ~スタートアップ支援の課題と在り方を考えるイベント~【参加無料】
- 常陽銀、〝100億企業創出〟に本腰 包括支援へ157社選定
- 三菱UFJ銀、Netflixの独占放映で 独自調査を公表
- 大手生保、生成AIがアンダーライティング代替 事務職を営業へシフト