全銀協・信託協が賀詞交歓会、緩やかな経済再開を
2023.01.04 17:37
全国銀行協会と信託協会は1月4日、東京都内でそれぞれ賀詞交歓会を開催した。コロナ禍の影響が落ち着いてきたことを踏まえ、2022年に続いて実施。感染予防に配慮する新形式が定着してきた。
全銀協の賀詞交歓会には、鈴木俊一・財務大臣兼金融担当大臣や黒田東彦・日本銀行総裁のほか、大手行グループや地域銀行のトップなど約300人が参加した。
半沢淳一・全銀協会長(三菱UFJ銀行頭取)は、22年がロシアによるウクライナ侵攻、世界的な高インフレなど激動の一年だったとしたうえで、23年の国内経済見通しについては「サービス消費の持ち直しやインバウンド拡大、政府による経済対策などで下支え効果が発揮され、全体としては緩やかな経済再開を期待している」と話した。

鈴木大臣は、岸田政権による資産所得倍増プランなどの政策を紹介。「銀行界のみなさんは、家計との接点を担う極めて重要な立場になる。国民の安定的な資産形成に向けてご協力を」と要望した。
黒田総裁は「我が国経済は比較的しっかりとした安定的な成長を続ける見通し」と説明。そのうえで「日本銀行としては、経済をしっかりと支え、賃金の上昇を伴う形で物価安定の目標を持続的安定的に実現するために金融緩和を継続する方針」と話した。
信託協の賀詞交歓会には、長島巌会長(三菱UFJ信託銀行社長)など各信託銀・信託会社のトップらが出席。来賓の鈴木大臣は「我が国の信託財産は順調に増加し、昨年3月には初めて1500兆円を突破した。信託が国民の安定的な資産形成や資産承継のために果たす役割はますます重要になっている」と期待を述べた。
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