「官民一体で証券投資盛り上げる」 大納会参加の岸田首相
2022.12.30 17:50
東京証券取引所は12月30日、年末最終取引日を締めくくる大納会を開催した。ゲストとして参加した岸田文雄首相は、11月に決定したスタートアップ育成計画と資産所得倍増プランを重要な柱に挙げ、「その実行には資本市場、市場にかかわる皆さまの力が欠かせない」と言及。NISAの抜本的拡充・恒久化などを踏まえ、「官民一体となって個人の証券投資を盛り上げていきましょう」と呼びかけた。
同日の日経平均株価はわずかに反発し、前日比83銭(0.00%)高の2万6094円50銭で取引を終了した。前年末比では、2697円(9%)安。前年末終値を下回ったのは2018年以来4年ぶり。セレモニーには、もう1人のゲスト、脚本家の三谷幸喜さんや、証券業界関係者ら約50人が参加した。

22年の株式市場は、2月にはロシアによるウクライナ侵攻で地政学リスクが顕在化した。世界的なインフレや米連邦準備制度理事会(FRB)はじめとした各国の中央銀行による利上げが相次ぎ、円安・ドル高が急速に進行。10月には一時1ドル=150円を超えた。また、12月にはこれまで金融緩和継続の姿勢を示してきた日本銀行が、長期金利の許容変動幅の拡大を発表。国内株式市場はさまざまな要因に振り回される1年となったが、「(日本株は)よくもったほうだ」という市場関係者の声もあった。
東証では4月4日、プライム、スタンダード、グロースからなる新たな市場区分に移行。日本取引所グループ(JPX)の清田瞭グループCEOは、「今後、上場会社において、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現という形で結実していくよう取引所としてもフォローアップを行っていく」と強調した。
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 金融庁、粉飾対策で「第2線」注視 営業現場と連携求める
- 3メガ銀、リアル接点拡充 三菱UFJ銀、20年ぶり新店
- ブラックロック・ジャパン、国内初の外株アクティブETF上場 AI銘柄に投資、早期100億円へ
- 地域金融機関、地公体貸出 割れる戦略 金利上昇で見直し加速
- 信金、増える金融・保険業貸出 融資需要低下が影響か
- 住信SBIネット銀、住宅ローンアプリ1年 本審査9割超に利用浸透
- <お知らせ>「金融×スタートアップ Meetup」 ~スタートアップ支援の課題と在り方を考えるイベント~【参加無料】
- 常陽銀、〝100億企業創出〟に本腰 包括支援へ157社選定
- 三菱UFJ銀、Netflixの独占放映で 独自調査を公表
- 大手生保、生成AIがアンダーライティング代替 事務職を営業へシフト