JPX、新CEOに山道・東証社長 「より魅力的な市場を」
2022.12.16 20:30
日本取引所グループ(JPX)は12月16日、傘下の東京証券取引所社長を務める山道裕己グループCOO(最高執行責任者、67)が2023年4月1日付でCEO(最高経営責任者)に昇格する人事を発表した。東証の市場区分再編などに尽力した清田瞭CEO(77)は退任する。トップ交代は約8年ぶり。
同日の会見で山道氏は「JPXが発足し、来年1月に丸10年となる。次の10年に向けて、社内外と国内外でコミュニケーションを取り全力で取り組む」と抱負を語った。重要ミッションとして「公平・公正な信頼性の高い市場運営で、より魅力的な市場を提供する」「デジタル化やデータサービスの多様化など新たな挑戦の取り組みを加速させる」ことを挙げた。
山道氏は、20年10月に発生したシステム障害を受けて辞任した当時の宮原幸一郎社長に代わり、清田氏が兼務していた東証社長を21年4月から引き継いだ。清田CEOは野村証券出身の山道氏について「グローバルな投資銀行家として長くキャリアを積み、組織の動かし方や人の使い方に優れている」と評価。海外取引所との競争が激しくなるなか、海外の実情を熟知する山道氏のリーダーショップに期待を示した。
同日付で東証社長とグループCOOには大阪取引所社長の岩永守幸氏(61)、大阪取引所社長には横山隆介・大阪取引所専務執行役員(59)がそれぞれ就く。
▽山道 裕己氏(やまじ・ひろみ) 広島県出身、67歳。77年京大卒、野村証券(現野村ホールディングス)入社、98年取締役、00年常務取締役、02年ノムラ・ヨーロッパ・ホールディングズ(ロンドン)社長、13年6月JPX取締役、大阪取引所社長、20年12月JPXのCOO、21年4月東証社長。
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