投信協会長、NISA上限額拡大を歓迎 資産形成へ「強い後押し」
2022.12.13 18:54
投資信託協会の松谷博司会長は12月13日の会見で、政府・与党が調整に入ったNISAの年間投資上限額の拡大について「自分のライフスタイルに合わせて、国民が資産形成をしていく強い後押しになるのではないか」と歓迎した。
松谷会長は「一般の生活者の人たちの資産形成を国が重要な国家戦略として位置づけたことに、一番大きな意味がある」と言及。「あとから振り返って、国民が資産形成に取り組んだスタートの年になればいい」と期待する。
投信協は同日、11月の投信概況を公表した。同月末時点の公募投資信託の純資産総額は、10月末比6409億円増の163兆2601億円。2カ月連続で増加したが、10月に比べ伸びは限定的だった。
11月末の日経平均株価は10月末比382円(1.4%)高の2万7969円。同時期の米国のダウ工業株30種平均は5.7%高、ナスダック総合株価指数は4.4%高だった。公募投信全体の運用増加額は3217億円。
設定から解約を差し引いた純資金流入額は5152億円で、67カ月連続の流入超過と過去最長を更新した。海外株式型ファンドへの資金流入は継続し、純資金流入額は3364億円。MRF(マネー・リザーブ・ファンド)には、3388億円の純資金流入があった。一方、上場投信(ETF)からは3649億円の資金が流出した。ETFを除く公募株式投信の残高は、10月末比7084億円減の86兆6549億円。2か月ぶりに減少した。
私募投信の残高は10月末比355億円増の107兆4158億円。純資金流出額は3491億円、運用による増加額は4069億円だった。
証券会社や投信会社を除く銀行など金融機関の公募投信の純資産総額は、同0.80%減の34兆9011億円。公募投信に占める割合は同0.26ポイント減の21・38%となった。
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