向田邦子さんが、幼い頃に豆腐屋で見た記憶をエッセーに書いている。「ひと月というのは、豆腐を何丁も積み上げたもの……」。白い塊が一丁ずつに切り分けられ、ふわりと水槽に浮かぶ。それが「一日」なのだと▼日付の下が四角いメモ欄になっているカレンダーを豆腐に見立てている。今年も残り1カ月の暦を眺め、その1編を思い出した。この1年を顧みると、ロシア...
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