東京海上日動、日本IBMと産業保安力向上で協業 保険商品開発へ
2022.11.09 18:49東京海上日動火災保険と日本アイ・ビー・エム(IBM)は11月9日、産業・エネルギー関連インフラの保安力や安全性の向上に資する協業に着手した。
設備の保全データやリスク情報に基づく保安計画策定の高度化支援や、計画外保全が発生した場合の費用を賄う保険商品などを開発する。数社を対象に実証実験を実施し、2023年度中のサービス開始を目指す。
日本IBMは工場稼働に必要なポンプ・発電機・電源など、インフラ設備の状態や故障発生確率を分析する設備保全管理プラットフォームを運用。東京海上日動は事故の未然防止や早期復旧支援を含む、インフラ設備の持続的保全・保安にかかわる取り組みに注力してきた。
事業者が持つ設備保全データと東京海上日動のリスク管理ノウハウ、日本IBMの管理プラットフォームを融合し、保全の優先度が高い設備を特定・推奨するなど計画の策定高度化サービスを開発。
その上で計画外に発生した保全には、保険金として全費用や緊急対応費用などを支払う。売上高5千億円規模の事業所が全事業所レベルで加入した場合の保険料は年間約15億円。
産業設備の多くは経年化が進み、保全・保安人材の高齢化などによるメンテナンス技術や技能の継承力が低下。膨大な設備の全体増を踏まえた効率的かつ効果的な保安計画の立案・実行に加え、計画外の保全が生じた際の予算確保が課題となっている。
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