中日信金、業務改善計画を提出 ゼロゼロ融資不正で
2022.10.31 19:01
中日信用金庫(名古屋市、山田功理事長)は10月31日、実質無利子・無担保(ゼロゼロ)融資不正に関わる9月30日付の業務改善命令に基づき、東海財務局に業務改善計画を提出した。
改善計画では、不正発生の根本原因として「営業店に対する過度な管理による営業推進を看過。牽制機能が発揮されず過度な営業管理により職員のコンプライアンス意識が希薄化した」とした。
今後、適切な営業推進を確保するための経営管理態勢を構築するために、役員の委嘱変更や理事会の監督機能強化、常勤役員会の設置、営業店の声の収集や実態把握、予算(営業推進目標)策定方法の見直し、業績評価基準の見直しなどに取り組む。
具体的には、常勤役員会の設置では、常勤理事により構成されている「常務会」に常勤監事も加える。予算策定方法の見直しでは、例年3月に実施していたものを11月ごろから実施、営業店の実態などを双方向で確認していく。また、業績評価基準については収益や預貸金残高のウエートを下げる一方、「顧客本位」の事業者支援や企業のモニタリングの取り組みを評価するため、当該評価項目を見直した。
本部における相互牽制機能を確立するために本部各部の態勢を整備。コンプライアンス統括部署の経営企画部担当者を1人増員、業務監査部の担当者も3人増員する。さらに、「コンプライアンス憲章」を制定。毎月10日をコンプライアンスの日と定めて同憲章を読み合わせたり、事例研究などを通して戒める。