明治32年5月、世にも珍しい「訂正号外」が某新聞社から出た。発端は当時のロシア皇帝について書いた社説。元原稿の「全能全智と称される露国皇帝」という一句が、「無能無智……」と誤植されたのだ▼「全」が崩し字のため、活字を拾う工員が「無」と読み違えたらしい。そのまま各関門をパスし印刷へ。校正をすり抜けた例として外山滋比古さんが「ことばの四季」...
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