盛岡信金、「ジュニアボード」が経営に提言 1年間の議論の成果発表
2022.10.21 20:44
盛岡信用金庫(岩手県、浅沼晃理事長)は10月21日、組織活性化と若手・中堅職員の育成のために発足した「もりしんジュニアボード」の最終報告会を行った。本部や営業店の男女職員5人が、1年間の議論の成果を披露した。
ジュニアボードとは、米国発祥の次世代リーダーの育成手法。若手や中堅職員の発想を経営に取り入れて組織活性化を図ると同時に、意欲的なリーダーを育成するのが狙いだ。城南信用金庫(東京都)のジュニアボードをモデルに、同信金元常務の早川憲治氏の指導のもとで2021年10月に開始した。新型コロナウイルスの感染拡大で一時中断したが、オンライン方式と集合方式で計19回開催した。
5人が共有した自金庫の問題点は、①(職員の業務の)知識が不足②モチベーションが低い③マッチングへの意識が低いーなど。改善策として、事業承継や補助金申請、年金についての新研修制度や、職員のモチベーションを高めるための「グッジョブカード」「マイスター称号制度」の導入、また、職場全員の仕事の進ちょく状況を共有化する「カンバンボード」などが提案された。提言内容は、同信金の政策委員会に提出され、次期経営計画にも反映する考えだ。
浅沼理事長は「指導者、経営者の視点で物事を見ると、まるで違って見えることが多い。ジュニアボードの経験はきっと皆さんの人生の役に立つ」と述べた。指導役の早川氏は「5人とも1年間で成長した。岡崎信用金庫(愛知県)さんのご厚意で視察もさせてもらい、刺激になったようだ」と。ジュニアボードに参加した久保田廉氏は「1年間、メンバーで色々と話し合えた。岡崎信金さんでは、同世代の職員でも仕事への考え方が違うのを肌で感じた」と語った。
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