七十七銀、失われた防災林の再生へ 若手行員が下草刈り

2022.10.08 17:55
防災・復興
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荒浜地区について説明しながら行員と一緒に作業をする村主常務(中央、10月8日)

「クロマツが大きく成長して、海岸防災林として復旧することを願って」ーー。七十七銀行は10月8日、仙台市若林区荒浜の海岸防災林植樹区画で森林保全活動を行った。クロマツの生育環境を良好な状態に保つための活動で、入行3年以内の若手行員がボランティアで参加し、村主正範常務取締役と一緒に下草を刈った。


荒浜は、東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けた地域。津波で流された防災林を取り戻そうと、宮城県が民間団体と推進する「みやぎ海岸林再生 みんなの森林づくり活動」に賛同。2018年、0.2ヘクタールの区画に苗木1000本を植樹し、「七十七 未来の森~For  the  Future ~」と名付けて管理している。


開会式で村主常務は、「大震災以前の荒浜は、防災林が集落を守るようにつながり、白砂青松(はくさせいしょう)と言うべき長く美しい砂浜が続いていたが、大震災で全てが奪われた。森林保全活動が未来につながり、地域を守る防災林に大きく成長することを願いながら取り組んでほしい。環境保全活動の社会的意義、防災・減災への取り組みの重要性を再確認していただきたい」とあいさつ。


下草刈りは、約1時間行われた。震災当時、小学5年生だった入行1年目の斉藤るり子さん(卸町支店)は、「入行前はこういう活動をしていることを知らなかったので、地域貢献を大事にしている銀行なんだと改めて感じた。雑草を抜く、この小さい作業がクロマツの成長につながると思って頑張りたい」、津波の被害を受けた宮城県亘理町生まれという入行3年目の鈴木優介さん(大河原支店)は、「荒浜と聞いて参加しようと思った。初めて来たが、苗が結構育っているなと思った。早く大きくなって欲しい」と話していた。


参加者は、本部の担当行員を含め約50名。

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