東京海上日動、風評被害を補償 災害後の観光支援
2022.10.05 04:31
東京海上日動火災保険は10月4日、大規模自然災害に見舞われた観光地が風評被害によって客足が遠のくなどの損害を被った場合、集客のための広告宣伝費などを補償する保険を発売した。対象は旅館連盟や観光協会で、上限額は500万円。同種保険は国内初で、風評被害の判定にはJ&J事業創造の定量化システムを活用する。
観光風評被害の測定にはNTTコミュニケーションズが提供する「モバイル空間統計」を活用。携帯電話の位置情報などビッグデータを利用した人口統計情報や、過去の自然災害発生時における人の動きなどから該当エリアにおける宿泊者の減少度合いを計測する。
台風や豪雨などの被害を直接受けなかった観光地でも、旅行の取りやめや宿泊キャンセルが相次ぎ旅館・ホテルの経営に深刻な打撃を与えるケースが生じている。実際には宿泊施設も周辺交通機関も平常通りなのに、ひとたび風評が立つと払拭には多大の労力を要する。今回の保険はテレビやインターネットによる広告宣伝、PRイベントなどにかかる費用をカバーする。
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