(更新)八十二銀、長野銀と合併へ 23年6月の完全子会社化後
2022.09.28 20:40
八十二銀行と長野銀行は9月28日、経営統合に向けて協議することで基本合意した。2023年6月1日をめどに八十二銀が長野銀を完全子会社化し、株式交換から2年後に合併する。一時的に子会社の形をとることで合併までの手続きをスムーズに進めるとともに、早い段階での相乗効果発揮を目指す。

八十二銀の松下正樹頭取は28日の会見で「人的資源が欲しかった」と、経営統合の狙いが、相互の人材活用による強靭な企業風土への変革にあることを強調した。長引く低金利環境に加え、デジタル化や脱炭素化など時代の転換点を迎え、「早い段階でさまざまな基礎を作っていくことが地銀として生きていく道」とした。
統合は松下頭取が、長野銀の22年度からの3カ年中期経営計画の内容から「目指す方向が同じ」と判断し、持ちかけた。西澤仁志・長野銀頭取も「5年後、10年後を考えた場合に、人を育ててよりよいサービスを提供するための最善策」と受け入れた。

統合後は、両行のノウハウやネットワーク、グループ会社の活用を通じて金融サービスを強化していくほか、新規事業領域を拡大することで地域産業の発展と地域住民の暮らしの向上へ貢献していく。店舗網(八十二銀151カ店、長野銀53カ店)や本部組織のスリム化、システム・事務の共通化も進める。今後、統合準備委員会を設置して具体策を議論する。
本紙調査では、両行合算ベース(21年3月末)の長野県内の預金シェアは41.8%、貸出金シェア53.7%に高まるため、独占禁止法特例法の適用も視野に入れる。
競合関係にある県内6信金の幹部からは「長野県は何十年も同じ勢力図が続いていたため、(今回の経営統合には)非常に驚いている」「情勢変化に信用金庫の方向性はぶれずに今まで通り地域に密着した体制を整えていく」などの声があがった。
関連記事
関連キーワード
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 信金・信組、内部監査の高度化 実効性確保が課題に
- 常陽銀、手形・小切手ゼロ1年前倒しへ 顧客支援と内部改革で
- 信金、9割が有価証券「含み損」 自己資本額に迫る事例も
- 地域銀、好決算で差開く経費 先行投資姿勢の違い鮮明
- 3メガG、預金潤沢先に提案活発化 資本効率の改善機運受け
- 金融庁、大規模な組織改正へ 「資産運用・保険監督局」を新設
- 三菱UFJ銀、映画製作に邦銀初の融資 「完成保証」導入も視野
- 首都圏信金 新入職員290人にアンケート、入庫の決め手は「立地」「待遇」「人」
- 三井住友FG、サイバー対策相談月100件 大企業のグループ管理も
- 広島県信組、ビジカジ移行へ3年計画 女性職員にオーダースーツ