「空飛ぶクルマ」の開発支援 三菱UFJ銀など13社
2022.09.27 04:42
2025年に開催を控える関西万博に向け、新たな技術開発が進んでいる。三菱UFJ銀行、三井住友信託銀行、りそなグループと関西みらいフィナンシャルグループ、一般企業の計13社は、9月26日にSkyDrive社(本社=豊田市、福澤知浩社長)の「空飛ぶクルマ」開発に協力するため、第三者割当増資の引き受けおよび融資などを行った。総額は96億円で、内訳は非開示。
三菱UFJ銀は、今回の同社の資金調達における取りまとめ役を担った。株価や主要条件に関する協議や、投資契約書の中身など全般に対応した。
また、同日には「空飛ぶクルマ」として設計・開発中の2人乗り機体「SD‐05型」のデザインを公開した。特徴は従来のヘリコプターをより小型軽量化し、上から見た姿はパールホワイト色のツバメをイメージしている。機体は12基のモーターとプロペラで飛行し、騒音や重量は3分の1以下。既存の移動では遠回りになってしまう地形、救急医療現場、リゾート施設などでの活用を想定している。飛行実験は2024年から行う計画。

三菱UFJ銀の宮田敦取締役副頭取執行役員は、「万博で世界を驚かせてほしい。(当行は)引き続き“進む力”を後押ししていく」と強調。りそな銀の東和浩シニアアドバイザ―(前会長)は「万博の成功だけでなく、地球環境をサステナブルにしていく取り組みに貢献したい」と話した。また、三井住友信託銀の坂上雄彦常務執行役員は「(空飛ぶクルマは)社会にポジティブなインパクトを与えるもの。精一杯サポートしたい」と語った。