全国証券大会、「資産所得倍増」実現へ 3年ぶり一堂に
2022.09.26 19:06
日本証券業協会、全国証券取引所協議会、投資信託協会は9月26日、全国証券大会を経団連会館で開催した。3年ぶりの対面での開催で、業界関係者ら約215人が来場。同時にオンラインでのライブ配信も行った。来賓の鈴木俊一・財務・金融担当相、雨宮正佳・日本銀行副総裁、遠藤信博・日本経済団体連合会副会長があいさつした。政府が掲げる「資産所得倍増プラン」実現へ、業界を挙げてサポートしていく方針を示した。
森田敏夫・日証協会長は「資本市場を活用した国民の中長期的な資産形成をより一層推進していく」と表明。金融教育においては、「金融・証券インストラクターを大幅増員して講師派遣を実施する」と話し、全国銀行協会とのさらなる連携強化についても強調した。
同プランの柱であるNISAの抜本的拡充について、鈴木大臣は「若年層から高齢者に至る幅広い年齢層に応じて、使い勝手が良いものになることが重要」と述べた。また「足元では複雑なリスク性商品の販売などについての課題もある」とし、顧客本位の業務運営の積極的な取り組みを証券界に求めた。
新型コロナウイルスの感染拡大、ウクライナ情勢や資源価格の高騰など、不確実性が高まるなか、雨宮副総裁は「金融・為替市場の動向やそのわが国経済・物価への影響を十分注視する必要がある」と指摘。証券業界は「高度なリスク管理手法や金融技術を持った専門家として、その果たす役割への期待はますます大きくなっている」と述べた。
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