経産省・東証、カーボン・クレジット市場の実証開始 145社登録
2022.09.22 11:54
経済産業省と東京証券取引所は9月22日、2050年までのカーボンニュートラル実現に向けて、二酸化炭素の排出量取引を行うカーボン・クレジット市場の実証を開始した。経産省が推進するGX(グリーン・トランスフォーメーション)リーグの一環。国内で流通しているカーボン・クレジット「J-クレジット」から試行取引を始め、GXリーグ参加企業の排出量取引を行う場としても活用していく方針だ。
同実証を通じてクレジットの流動性向上に向けた市場設計や価格の適切な公示のあり方などを検討する。実証期間は9月から23年1月まで。企業・地方公共団体など145社から、同実証への参加登録があった。約定は1日2回で、午前(9時~11時29分)と午後(12時30分~14時59分)の注文受付終了後に行われる。東証は取引結果をウェブサイトに掲載する。
同日のセレモニーで挨拶した経産省の長峯誠大臣政務官は「クレジットの取引を通じて、炭素削減価値に価格がつけられることにより、脱炭素投資の予見性を高める」と話し、市場の発展を期待する。
日本取引所グループの清田瞭グループCEOは、同市場の創設について「クレジットの利便性や流動性を高めることは低炭素社会実現に向けた取引所ならではの貢献策の一つ」と述べた。
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