損保ジャパン、災害時の保険金支払い早期化 3日短縮
2022.08.13 04:29
損害保険ジャパンは、大規模災害の発生に備えた迅速な保険金支払い体制の構築を進めている。システム会社2社と組み、事故受け付けから支払いまでの業務フローを効率化する。既に地震災害での試行は終了しており、今後、風災や水災向けの改良を経て実稼働を目指す。
損保ジャパンは8月12日、データ解析のPalantir Technologies Japan(Palantir社)、顧客のDX化を推進するABEJA社と「災害対応プロジェクト」を4月に組成したと発表。保険金の支払いに関わるデータ統合など業務効率化への取り組みを開始した。
具体的には、Palantir社のプラットフォームで各種データを統合し、業務プロセスに合わせて再構築するアプリケーションを開発。①事故登録や支払書類の検印などの業務工程を自動処理②損害調査に必要な情報をA4判1枚で帳票出力。同時に内容不備や要確認事項のアラートを表示し、チェック作業を省力化③効率的な損害調査に向け、被災顧客宅への訪問ルートを自動化――が可能となった。
これにより、事故受け付けから支払いまでの事務作業が約20%効率化。従来26日程度かかっていた支払い日数が3、4日早くなるという。
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 地域銀7行が先行導入 マネロン機構のAIスコア
- 春の叙勲 金融界から24人
- 金融5団体と商工中金、適正な競争へ新枠組み 過去の民業圧迫踏まえ
- 地域銀・信金、取引先の経費削減支援 コンサル会社と連携拡大
- 京都信金、職員向け「京信大学」200回 講座受講者、延べ4000人超
- 十八親和銀、投信客への架電デスク新設 7万先にアプローチ
- Techで変える(2)宮崎銀、融資稟議書作成を自動化 業務時間は95%削減
- 日銀、政策金利を据え置き トランプ関税で海外経済減速見通し
- 大手損保、地銀の窓販デジタル化 火災保険、満期急増で
- SMBC日興証券、25年3月期純利益727億円 純営業収益はSMBC入り後過去最高