「政策断行内閣」が発足 元日銀の小倉氏が入閣

2022.08.10 22:14
政府
メール 印刷 Facebook X LINE はてなブックマーク
内閣改造を受け会見する岸田総理
内閣改造を受け会見する岸田総理

第2次岸田改造内閣が8月10日に発足した。鈴木俊一・財務・金融相(69)は留任し、少子化相に日本銀行出身の小倉将信氏(41)が抜擢された。財務省出身の寺田稔氏(64)も、総務相として初入閣を果たした。閣僚19人のうち14人が交代。初入閣は9人となった。


岸田文雄首相は、「コロナ禍を乗り越え、経済を再生し、持続可能な社会を作る」と話し、新内閣を「政策断行内閣」と名付けた。政策の重点課題には、①防衛力強化②経済安全保障の確保③新しい資本主義の実現④コロナ禍対策の新たな段階への移行⑤こども政策・少子化対策の強化――をあげた。 


経済産業相には西村康稔・元経済再生相(59)が就き、GX(グリーントランスフォーメーション)相も兼務する。環境相には西村明宏・元復興副大臣(62)、デジタル相には河野太郎・元外相(59)を、それぞれ充てた。地方創生相は岡田直樹・元官房副長官(60)が務め、デジタル田園都市国家構想も担う。山際大志郎・経済再生相(53)は留任し、スタートアップ担当を兼務する。


こども政策、女性活躍推進、孤独・孤立対策も担当する小倉大臣は2004年に東京大学を卒業し、日銀に入行。12年の衆院選で初当選し、自民党金融調査会の事務局長を3年にわたり務め銀行法や資金決済法の改正議論を取りまとめた。政務調査会の本部などで多くの事務局長を務めて政策立案を先導してきた経歴から、小林鷹之・前経済安全保障相などと並び「事務局長族」とも称される。


寺田氏は東大を卒業し、80年に大蔵省入省。森信親・元金融庁長官などと同期だった。所属派閥の宏池会(岸田派)を創設した池田勇人・元首相は義理の祖父にあたり、選挙区は広島5区。岸田首相に近く、直近は首相補佐官を務めていた。


鈴木大臣、西村大臣、小倉大臣は、初閣議後の記者会見でそれぞれ次のように話した。



鈴木財務・金融相

鈴木・財務・金融相 「コロナ禍対応や物価高騰対策に機動的に取り組み、経済再生と財政健全化の両立を図る。金融面では、非財務情報の開示充実を含む企業開示ルールの整備に取り組むほか、『貯蓄から投資へ』を促す資産所得倍増プランの策定に取り組む」



西村・経済産業相

西村・経産相 「物価高騰対策やエネルギーの安定供給に全力を尽くしたい。あわせて、日本が中長期的に成長し、所得を向上させていくためのイノベーション、改革に取り組んでいく」



小倉・少子化担当相
小倉・少子化担当相

小倉・少子化相 「待ったなしの課題であるこども政策の充実に取り組み、『こども真ん中社会』の実現を目指す。深刻な少子化は社会経済に大きな影響を及ぼすため、何としても乗り越えなければならない。女性活躍は、個性と多様性を尊重する社会を実現し、経済の持続的発展にも貢献するためにも極めて重要だ」

すべての記事は有料会員で!
無料会員に登録いただけますと1ヵ⽉間無料で有料会員向け記事がご覧いただけます。

有料会員の申し込み 無料会員でのご登録
メール 印刷 Facebook X LINE はてなブックマーク

関連キーワード

政府

おすすめ

アクセスランキング(過去1週間)