Hash DasH、不動産のST開始 第一弾は家賃収入ファンド
2022.07.30 04:45
金融テックベンチャーのHash DasHは7月29日、デジタル証券(セキュリティトークン、ST)投資ツール「Hash ST」をリリース。第一弾で、静岡市呉服町にある再開発ビルを投資対象にした家賃収入ファンドの販売を始めた。高齢者が入居する施設への投資を通じ、地方創生やSDGs(持続可能な開発目標)を後押しする。
STは、ブロックチェーン技術を使ってデジタル化し、発行される法令上の有価証券。投資家からの出資金で信託受益権を取得し運用、持ち分の管理を行う。同社では、プライベート型と呼ばれるブロックチェーンで、指定された金融機関からのみアクセスできるようにし、セキュリティを高めた。
同ファンドは、「札の辻クロス」の8~13階と、1階エントランスを対象物件に、高齢者施設「ロングライフ・クイーンズ静岡呉服町」が入居する。不動産STを小口化し、最長40年の運用で途中売却可能だ。10万円以上の出資を募り、分配利回りは年平均4.1%を想定する。
林和人社長は「金融資産約2000兆円のうち、半分は預金。不動産市場は約2600兆円なので、融合すれば大きな市場になる」と期待している。