政府、GX実行会議の初会合 「新たな金融手法」検討
2022.07.27 19:06
政府は7月27日、脱炭素化への今後10年間のロードマップの取りまとめに向け、「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」の初会合を開いた。GX経済移行債の創設や大企業が参加するGXリーグの発展、新たな金融手法の活用といった論点について検討を深めていく。
会議の議長は岸田文雄首相が務める。メンバーは、同日にGX実行推進担当相を兼務発令された萩生田光一経済産業相などの関係閣僚のほか、13人の有識者で構成。銀行界からは、全国地方銀行協会の会長行を務める千葉銀行の淡路睦取締役常務執行役員が選ばれた。金融界からは林礼子BofA証券副社長も入った。
ロードマップは、6月に閣議決定した「新しい資本主義グランドデザイン・実行計画」で年内に取りまとめる方針が示された。具体的には、①GX経済移行債の創設、②規制・支援一体型投資促進策、③GXリーグの段階的発展・活用、④新たな金融手法の活用、⑤アジア・ゼロエミッション共同体構想など国際展開戦略ーーが重要政策に位置付けられており、会議で詳細を検討する。
初回会合では、各政策の主な論点が示された。「新たな金融手法」では、①グリーン、トランジション、イノベーションのファイナンス案件の更なる拡大、②企業のGX投資に対する評価軸・マクロでの資金供給策、③企業の情報開示をはじめとした更なる基盤整備策――の検討が挙げられた。
岸田首相は、「GXの実行は『新しい資本主義』実現のための最重要の柱の一つ。政府が呼び水を用意し、官民の投資を集めることで、中長期の脱炭素という課題を我が国のエンジンへ転換し、持続可能な社会を作っていきたい」と述べた。
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