都市対抗野球、四国銀が1回戦奮闘も惜敗
2022.07.23 13:14
夏の風物詩、都市対抗野球大会に7月23日、四国銀行(高知市)が出場した。第93回大会の今回は、金融界から唯一の出場。1回戦でJR西日本(広島市)と熱戦を繰り広げ、2対3で惜敗した。高知から応援に駆け付けた山元文明頭取は「(野球部の本大会出場によって)行内が一丸となれた」と話し、選手の健闘をたたえた。

四国銀は、都市対抗に3年連続21回出場を誇る金融界屈指の強豪。2020年の第91回大会では格上のパナソニックなどを破って8強進出を果たし、台風の目となった。
今大会1回戦は、タイブレークまでもつれ込む接戦となった。
先攻の四国銀は2回表、1アウト1塁から6番の大谷雄志外野手(23、本店営業部勤務)が左中間を破る2塁打を放ち、走者2、3塁の好機を演出。続く7番、橋川亮佑外野手(26、神田支店勤務)のセカンドゴロの間に3塁走者がホームを踏み、1点を先制した。
四国銀の先発は、補強選手の山本凌投手(JR四国所属)。補強は都市対抗独自のルールで、各地区の予選で敗退したチームから3人以内を選出し、本大会出場メンバーの一員としてレンタルできる制度だ。山本投手は140㌔台後半の速球に110㌔台の変化球を織り交ぜ、緩急をつけたピッチングで4回まで無失点に抑えた。

5回表には四国銀の先頭打者、大谷の2打席連続2塁打などで2アウト満塁の好機をつくったが、あと1本が出ず追加点は奪えなかった。
5回裏からはアンダースローの上谷和大投手(補強選手、JR四国所属)がマウンドに上がり、この回は11球で三者凡退に抑える好投をみせた。試合が動いたのは6回裏。2アウト満塁から相手の4番打者に二塁打を打たれ、2点タイムリーで1対2の逆転を許した。
だが、その直後の7回表。四国銀は先頭打者がヒットで出塁すると、2アウトから9番の平瀬亨二塁手(30、よさこい咲都支店勤務)がレフト前に運び、2対2の同点に追いついた。
8回裏には、3番手として菊池大樹投手(29、卸団地支店勤務)が登板。この回、1アウト2、3塁のピンチを併殺で切り抜けると、9回も無得点に抑えて、10回のタイブレークに突入。
10回表、四国銀は2アウト満塁のチャンスに、4番の南武志捕手(26、朝江支店勤務)に打席が回る。だが、鋭い打球を相手内野手の好捕にはばまれ、無失点に終わった。
10回裏は4人目の佐田涼介投手(25、よさこい咲都支店勤務)にリレー。相手の3番打者が1アウト2、3塁の好機でサヨナラの決勝打を放ち、試合を決めた。
会場の東京ドームには、高知県から駆け付けた30人以上の行員に加え、関東地区の取引先企業からも約4000人を招待し、大応援団を形成。大舞台に立つ選手のプレーに一喜一憂しながら試合を楽しんだ。試合開始前には、四国銀の各営業店で撮影された応援動画もオーロラビジョンで流され、選手らを勇気づけた。

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