6月末の公募投信残高、相場下落で2カ月ぶり減少
2022.07.14 04:45
投資信託協会が7月13日に発表した6月の投信概況によると、同月末時点の公募投信の純資産総額は、5月末比1兆9237億円減の156兆6518億円と2カ月ぶりに減少した。国内外の主要株価指数下落による運用減が要因。海外株式型投信などの流入は継続した。
6月末の日経平均株価は5月末比886円(3・2%)安の2万6393円。米ダウ工業株30種平均は同6・7%、ナスダック総合株価指数は8・7%下落した。公募投信全体の運用減少額は2兆9647億円に上った。
設定から解約を引いた純資金流入額は1兆1729億円。62カ月連続の流入超過で過去最長を更新した。海外株式型ファンドは3077億円の資金流入だったほか、MRF(マネー・リザーブ・ファンド)の資金流入額は2009億円だった。
松谷博司会長は資産形成層による積み立て投資を資金流入の要因に挙げ、「この市況であっても資金流入がある。目標を持って、慌てずにずっと続けることが大事だと理解している」と話した。
私募投信の残高は5月末比1兆8134億円減の104兆3322億円。純資金流出額は3177億円、運用による減少額は1兆4028億円だった。
証券会社や投信会社を除く銀行など金融機関の公募投信の純資産総額は、同0・75%減の33兆6657億円。公募投信に占める割合は同0・10ポイント増の21・49%となった。