リッジラインズ、DXテーマに初の地銀向け勉強会
2022.07.02 19:12
富士通グループのコンサルティング会社、Ridgelinez(リッジラインズ)は7月1日、地方銀行向けの勉強会を初開催した。地銀のデジタルトランスフォーメーション(DX)をテーマに現状や課題を解説。意見交換も行った。
当日は18行から25人が出席。第一部では富樫直記シニアアドバイザーが「地銀のデジタルバンクの意味合い」などをテーマに講義した。同氏は低所得層の増加と資産格差が進行し、特に地方で強い傾向がみられると指摘。「地銀はこれまでの供給サイドの地域企業に加え、需要サイドの地域個人のサポートにも注力すべき」と説いた。
また、リテール金融は標準化しやすい特徴からデジタルとの親和性が高いと説明。地銀の収益環境が悪化するなか、「リテール金融の収益規模は少なく見積もっても2.4兆円。この収益機会をデジタルの活用で獲得することが重要。ただ、従来の銀行のアプローチでは難しいため、別組織としてデジタルバンクを設立することに意味がある」と強調した。
第二部では、松原義明マネージャーが既存のネット専業銀行と最近のデジタルバンクとの比較を通じて地銀のデジタルバンク設立の意味に言及。また、岡宏ディレクターは「デジタル田園都市構想」の概要を説明し、地銀に期待される役割・サービスなどを解説した。
同社は富士通グループの100%出資会社として2020年4月に創業。今井俊哉社長は「デジタルやテクノロジーで変化をもたらすには限界があり、いかにして皆さま一人一人の行動を変えていけるかが大事。忌憚のない質問をいただき意見交換の場としたい」と語った。
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