りそなHD、地方創生の新会社設立 農と教育をデジタル連携
2022.06.30 16:00
りそなホールディングス(HD)は7月1日、地方創生事業を行う新会社を設立する。第1弾として教育サービスと農業をデジタルで連携し、一次産業のイメージ向上を進める。新会社は設立から5年累計で売上高数十億円を目指す。
新会社「LocoDoor(ロコドア)」は、タブレット端末で農作物を栽培する過程を学び、実際に収穫も体験できるプログラムをパッケージ化。主に幼稚園や保育園などに提供する。
千葉大学内に最新鋭の技術を導入した営農施設を設置。ロコドアが営農主体となり、同大園芸学部の助言を活用しながらいちごの生産を行う。8月中旬にも約30の保育園にタブレット端末を導入し、12月頃の収穫体験を予定する。
ITを駆使してスマート農業を体験する場を提供することで、農業のイメージ向上に結び付ける考え。事業化の見通しが立てば農業を行う地域を拡大する。
将来的には、「農業だけではなく、その他の一次産業や伝統産業事業も視野に入れる。教育だけでなく、福祉や医療などの多分野と産業をつなぐことも検討している」(水流勇雄グループ戦略部部長=7月1日付でロコドア社長)。
りそなグループは、脱銀行領域における新会社の展開に注力している。ロコドアは同グループ3社目の銀行業高度化等会社。これまでには2021年10月に「地域デザインラボさいたま」、22年3月に「みらいリーナルパートナーズ」を設立した。