三井住友FG、SBIHDへ796億円出資 資本業務提携で合意

2022.06.23 19:25
提携・連携 資本政策
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三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)とSBIホールディングス(HD)は6月23日、包括的資本業務提携を交わしたことを正式に発表した。SMFGはSBIHDが実施する第三者割当増資を引き受け、796億円を出資する。リテール分野でシームレスに連携・連動する新サービスを展開し、両者の顧客基盤を広げて収益拡大を目指す。


SMFGは出資により持ち株比率は約10%と、事業会社として筆頭株主となる。割当価格は1株につき2950円で、SBIHDの6月23日終値2605円に比べて13%上回る水準。払込日は7月11日。SBIグループからSMBCグループへの出資は行わない方針。


三井住友銀行と三井住友カード、SBI証券の3社で業務提携し、総合的なデジタル金融サービスの提供を行う。三井住友銀のネットバンキング「SMBCダイレクト」や三井住友カードのウェブサービス「Vpass」を利用する顧客に、SBI証券のオンライン証券サービスを提供する新サービスを展開する。


さらに、アプリベースで日常的な決済や給与の受け取り、資産形成・運用をワンストップでの提供する機能を追加する。対面営業に強みを持つSMBC日興証券の参加なども検討。サービス開始は2023年1月をめどとする。


提携により両グループとも顧客基盤を拡大する。6月23日の記者説明でSMFGの安地和之企画部長は「裾野が大きく広がる。SBI証券の顧客は比較的若い世代で、アクティブユーザーも多い」と強調。SBI証券の小川裕之専務は「銀行と証券がシームレスにつながることで『貯蓄から投資』の流れが大きく加速する」と述べた。


三井住友銀は2700万人、三井住友カードは5000万人、SBI証券は850万人の個人顧客基盤をつなぎ合わせることで、リテール金融領域における国内最大の共同経済圏を築く構想だ。

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