アナリスト協会、21年度ジャーナル賞2編選定 含み損益と低ボラ・アノマリーなど

2022.05.27 15:01
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日本証券アナリスト協会は5月27日、「2021年度証券アナリストジャーナル賞」の受賞論文2編を発表した。21年度中に同協会の機関誌『証券アナリストジャーナル』へ掲載された論文60編から、①独創性②論理展開力③実務への応用性――を基準に選定。10月14日開催予定の「第37回日本証券アナリスト大会」で紹介する。


受賞論文の『投資家の含み損益と低ボラティリティ・アノマリー』は、臼井健人・野村アセットマネジメント運用部ポートフォリオ・マネージャーが執筆。日本株を対象に株価の変動が少ない銘柄ほど高い期待リターンが得られることを、投資家の心理バイアスの観点から論証した。


含み益を出している銘柄は、含み損のある銘柄に比してより積極的に売買される。その際、投資家は小刻みに利益確定を行うなどリスク回避的になる。反対に含み損銘柄群の場合、「一発逆転」を狙う投資家がよりリスクの高い銘柄を選好しがちという。これがさらに株価の乱高下を招くという、負の相関を描いた。


一橋大学大学院生の地主純子氏による『決算短信は他の企業情報と比較して重要な情報か』は、四半期開示の見直しが議論されている決算短信の有用性を検証。有価証券報告書など他の開示情報と比較し、「開示頻度と情報量の両方を考慮すると、投資家にとって重要な情報源のひとつと言える」と結んだ。

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