【更新】愛知銀と中京銀、持ち株会社名は「あいちFG」 銀行は24年に合併

2022.05.11 18:55
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共同持ち株会社を設立する愛知銀の伊藤頭取(左)と中京銀の小林頭取(5月11日、名古屋市内)

愛知銀行と中京銀行は5月11日、経営統合に向けて共同持ち株会社名を「あいちフィナンシャルグループ(FG)」に決定した。10月3日に設立する。株式移転方式により両行の完全親会社となる。両行は2024年中に合併を目指す。


新会社の社長に愛知銀の伊藤行記頭取が、副社長には中京銀の小林秀夫頭取が就任する予定。


同日、名古屋市内で開いた記者会見で、伊藤頭取は「顧客の多様化するニーズに応えていく。ナンバー1は規模だけではなく収益や顧客基盤、サービスなどさまざま。一番に頼りにされる金融グループを目指す」述べた。小林頭取も「統合によりリソースが生まれることが大きい。ソリューションビジネスは時間も人もかかる。地域の期待に応え、責任を果たすことにつながっていく」と強調した。


また、互いのリソースについて評価する点について、伊藤頭取は「メガバンクとの従来の関係から富裕層に対するノウハウが豊富」、小林頭取は「住宅ローンに力を入れているが、当行もフラット35は全国トップレベル。融合して取り組んでいきたい」と述べた。


新会社の名称は、営業基盤である愛知県を大切にし、ともに成長していくことで「愛知県No.1の地域金融グループを目指す」という想いを、平仮名の”あいち”には、「愛知銀の”あ”」「地域一番(を目指す)の”い”」「中京銀の”ち”」という想いも込めた。また、新会社の経営理念を経営ビジョン「VISION」と呼び、①パーパス②ミッション③バリューにより、全役職員が目指す姿と意思決定の指針とする。


あいちFG設立と同時に、東京証券取引所プライム市場と名古屋証券取引所プレミア市場に上場を計画。9月29日付で両行は両市場で上場廃止となる。共同持ち株会社設立に伴う株式移転比率は、愛知銀の普通株式1株に対してあいちFG株式を3.33株、中京銀の普通株式1株に対して同株式を1株を交付する。6月24日に両行それぞれの株主総会で承認を得る予定。


また、新グループのシナジー効果として30年度単年度で50億円以上、第3次中期経営計画累計で(28年度~30年度)で120億円以上を目指す。


なお、中京銀は7月1日~8月1日までの21営業日を期間として公開買付けの実施を予定。同行の筆頭株主である三菱UFJ銀行は全所有株式の853万4385株について応募を予定している。買付価格は1株1195円で売却予定。総額は約102億円となる見込み。

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