三井住友海上、地域銀へ自動車ローン審査モデル提供 22年度中にも

2022.05.09 09:12
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三井住友海上火災保険は、2022年度中にも全国の地域銀行向けにマイカーローンの信用スコアリングモデルの提供を始める。自動車保険の契約者情報をモデルに取り入れたのが特徴で、地域銀のローン審査に役立ててもらう狙い。5月以降、モデルの精緻化に向けた実証実験を進めるとともに、商用化への準備を急ぐ。


同社によると、自動車購入者の約4割がマイカーローンやリースを活用し一定の需要が見込まれる一方、ローン審査の否決者は年間200万人にのぼる。こうしたなか、自動車保険の契約者情報を審査に活用し、低収入ながらも勤労意欲が高い人の信用力を評価するモデルを構築した。特に、審査が厳しくなりがちなフリーランスへの与信評価に有効とみる。


同モデルは、人工知能(AI)与信サービスを手掛けるセカンドサイトアナリティカ社と共同で開発。具体的には、性別・年齢・使用目的・保険料の支払い状況――などの大量な保険契約データをAIに学習させ、ローン審査の判定に役立てる。これにより、返済不能の可能性や適正な貸付額を算出することが可能になるという。


今後は自動車ディーラーと連携した実証実験を経て、販売準備に着手する。同社では地域銀行や信販会社をメインターゲットとしており、推進を強化する方針だ。

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