君津信組、平野常務が理事長昇格 宮澤氏は理事相談役に
2022.05.02 20:31
君津信用組合(千葉県)は5月2日、同月1日付で平野文彦常務(54)が理事長に就任したと発表した。宮澤義夫理事長(75)は非常勤理事相談役に退いた。4月18日の役員会で理事長交代を決議。交代は約10年ぶりで、21歳若返る。
宮澤氏は同信組が5月17日に創立60年目を迎えることや、昨年度に20期連続で貸出金残高(882億円)を増やしたことなどから後進に道を譲った。同信組はバブル崩壊で不良債権が100億円近くに膨らみ、2002年3月期の貸出金残高は償却で470億円まで減少した。宮澤氏は挽回に向け常務・専務時代から個人を軸にした融資特化戦略を推進。18年に木更津市などと電子地域通貨アクアコインを導入し、地域経済活性化にも取り組んだ。
平野氏は営業店や審査部などを歴任。その経験から同信組独自のローカルベンチマークシートを作成し、事業性評価に注力した。周囲からは「体育会系で部下の面倒見がよい」との声が聞かれる。平野氏は「地域経済をけん引する地域金融機関の使命感を持ち、鋭意努力したい」とコメントした。
平野 文彦氏(ひらの・ふみひこ)千葉県出身、90年拓大卒、93年2月入組、袖ケ浦支店長、本店長、業務部部長を経て16年6月理事、審査部長、19年10月業務部長兼事務部長兼業務監査部長、20年6月常務。