【インサイト】泉・オートマティゴ代表取締役社長
2022.04.29 04:59
オートマティゴは、金融機関向けに顧客データの管理ソリューションなどを展開する。変更や表記の修正が多い住所情報の管理負担を軽減するうえ、継続的に顧客を管理できマネロン対策にもつながる。また、ローコード開発製品など新たな事業にも取り組む。4月1日に代表取締役社長に就任した泉邦昌氏(61)に事業展開などを聞いた。
――現在の事業は。
「4事業を展開しており、顧客データを管理するマスターファイルソリューションが主力だ。『住所マスターソリューション』は、全金融機関の3割が利用している。データ入力や郵送物の印刷を代行するビジネス・プロセス・アウトソーシングも展開。近年は、従来のプログラミングが不要でアプリ開発ができるローコード開発や二酸化炭素(CO2)排出量算定に関するIT支援に注力している」
――「住所マスターソリューション」の強みは。
「顧客の住所は日々変更されている。顧客によっては、旧漢字の使用といった表記の違いがあり、データの統合や管理は想定以上に負担が大きい。弊社の製品は、大量の住所データを自動で修正してコード化する『住所自動変換システム(KACET)』が強みだ。変更に自動かつ迅速に対応でき、マネロン対策で求められる継続的な顧客管理を支援する。また、金融機関の再編時のデータ統合にも貢献できる」
――今後の事業展開は。
「デジタル化支援と環境投資に対応をする事業を進めている。視覚的に開発できシステム連携も容易なアウトシステムズ社のローコード開発ツールを提供している。また、CO2排出量可視化支援サービスも展開する。顧客に貢献するには、排出量の算出だけではなく具体的な削減方法の提示が必要だ。既存システムとの連携など、顧客の環境に合わせた継続性のある提案をしていく。金融機関も情勢の変化に合わせ柔軟に対応できる仕組みづくりが必要だ。そのためには、これまでの資産を生かしつつ、先進技術を活用した内製化の推進が重要だ」
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