気候変動リスクを定量化 ニューバーガー・バーマンの大平社長 

2022.03.21 04:22
インタビュー ESG
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ニューバーガー・バーマンは、環境省主催ESG(環境・社会・ガバナンス)ファイナンスアワードの「投資家・アセットマネージャー部門」銀賞を受賞するなど、ESG投資への評価が高まっている。大平亮社長(49)に取り組みを聞いた。


――気候変動について。


「CVaR(気候バリューアットリスク)をベースに気候変動リスクを定量化し、資産配分やポートフォリオのリスク管理に実務上統合している。銘柄ごとに定量化したデータは、エンゲージメントを実施する企業の優先順位決定にも役立つ。ESG運用戦略の一つである『グローバル・サステナブル株式戦略』は、GHG排出量を2030年までに19年対比30%削減を設定して銘柄を厳選する」


――議決権行使は。


「議決権行使方針の事前開示(NB Votes)は、先進的な取り組みとして、日本で11件実施した。議案はガバナンスや資本政策関連が多いが、欧米は情報開示強化やネットゼロ目標設定を求める環境関連議案が増えており、日本も同様の動きになるだろう。NB Votesを活用し、投資家としての期待表明により企業変革を後押しする」


――地域金融機関の運用への貢献は。


「海外クレジット、ESGエンゲージメント型日本株戦略、外国株式からオルタナティブ戦略に至るまで、地域金融機関の自己資金運用ニーズに対応してきた。地域金融機関自身のESGの取り組みや統合報告書における開示について議論し、ネットゼロ目標に沿ったソリューションを提案する。運用チームのESGスコアリングやエンゲージメント事例を紹介し、運用現場にトレーニーを迎えて人材育成を支援するなど、地域金融機関のパ―トナーとして貢献したい」

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