第二地銀、ベンダー別に分化会 BaaS基盤共同利用へ
2022.03.18 04:51
第二地方銀行は、BaaS(サービスとしてのバンキング)・API(データ連携の接続仕様)基盤の共同利用に向けた検討を始めた。第二地方銀行協会のSARBLAB(サーブラボ)で、同じ勘定系ベンダーを利用する銀行ごとに分科会を設置。NTTデータのシステム利用行による分科会は3月1日に第1回の会合を実施し、4~5月には第2回の開催を計画中。日立製作所のシステム利用行も4月中に初会合を開く。
サーブラボによると、第二地銀がベンダー別に分科会を設けて勉強会を行うのは今回が初めて。共同利用を検討するための試行的な組織と位置づけており、システムのユーザーである銀行同士の情報・意見交換の場としても活用していく考え。
同ラボでは、BaaS・API基盤を2021年度の検討課題の一つに位置付け、これまでに「みんなの銀行」の横田浩二頭取の講演や会員行同士の意見交換を行ってきた。ただ、各行が個別に基盤を構築するには膨大な時間と費用がかかる。そのため、利用行が多いNTTデータと日立製作所の分科会を立ち上げ、具体的な議論を後押しすることにした。
3月1日に開かれたNTTデータの分科会には、同社のシステムを使う14行中12行からデジタル・個人部門の31人が参加した。NTTデータバンキング統括本部OSA推進室の青柳雄一部長と、NTTデータ経営研究所の大河原久和デジタル金融&ペイメントグループ長が講師となり、BaaSビジネスの動向や具体的な事例について説明した。金融機関のビジネスモデルの将来像などにも言及。講師と参加者の意見交換も行った。
第二地銀協の服部守親常務は、「将来に向けた動きを、どうすれば加速できるかという問題意識を共有した。今後、具体的なコスト感や最低限、搭載すべき機能などについて話し合う場として活用してほしい」と語る
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