静岡銀、PIF実績100億円へ ESGアワード受賞
2022.03.02 04:48
静岡銀行は、3月末にポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)の累計実行金額が100億円を超える見通しとなった。3月中にも複数案件の新規融資を手掛ける計画で、一気に大台を突破する勢いだ。
同行はSDGs(持続可能な開発目標)経営の一環として、PIFに積極的に取り組んでいる。第1号案件は2021年1月に、地域金融機関として全国で初めて中小企業に1億円を融資した。
同案件以降、22年2月末までの累計実績は16件・約38億円まで拡大した。さらに、3月中に10件程度の案件締結を控えており、これにより約70億円が上積みされる予定。3月末の累計実績は約30件・105億円程度となる。
こうした取り組みと実績が評価され、同行は2月28日に第3回「ESGファイナンス・アワード・ジャパン」を受賞。間接金融部門の「銀賞(環境大臣賞)」に輝いた。

同アワードは環境省が運営し、ESG(環境・社会・ガバナンス)金融の普及とその質の向上を目的とした制度。投資家、間接金融、資金調達者、金融サービス、環境サステナブル企業の5部門があり、投資家や金融機関、企業などを評価する。
同アワードへは、第三者から客観的な評価を受けるため、PIFを担当するソリューション営業部法人ファイナンスグループが応募し、受賞となった。
福島豊取締役常務執行役員は、「お客さまが持つビジネスの付加価値を見つめ直す活動に力を注いできた。サステナブル経営に必要とされる『ESGをより意識した経営を促す』という好循環が評価されたのでは」と話した。