ニッキン抄
2022.02.25 05:01
大正期の文豪、萩原朔太郎に「郵便局といふものは」で始まる詩がある。「港や停車場と同じく、人生の遠い旅情を思はすところの、悲しい、のすたるぢやの存在である」――。為替に電報と、人々が窓口に群がる光景への郷愁をつづる▼郵便局を庶民の生活の“拠り所”に見立てた詩人には、どう映るだろう。ゆうちょ銀行が1月から、硬貨の預入などで手数料を取るようにな...