インサイト 小坂・アクイアジャパンカントリーマネージャー
2022.02.18 04:44
アクイアジャパンは、専門知識がなくても簡単にウェブサイトを構築できる無料CMS(コンテンツ管理システム)の「ドゥルーパル」を、クラウドで使えるようにして金融機関の非対面営業を支援するビジネスを展開している。日本法人トップの小坂慎吾カントリーマネージャー(42)に、顧客とのコミュニケーションをCMSで高度化する意義を聞いた。
――CMSとは。
「HTMLやCSSなど、コーディングの知識不要で、簡単にウェブサイトの構築・管理・更新ができるシステム。このうち、ドゥルーパルはスピーディーにサイト構築ができ、セキュリティー水準も高い点などが評価され、世界の大企業や組織に採用されている」
――ドゥルーパルの運用支援を請け負っている。
「採用が増えるにつれ『保守・メンテナンス・監視もしてもらえないか』という要望が寄せられるようになり、ドゥルーパルの開発者がアクイアを創業した。クラウドで管理するため、低価格でどんなにアクセスが増えても24時間365日、99.95%の稼働率を担保する」
――CMS以外は。
「サイトにアクセスしてきた人が、どのページに何秒間滞在したかなど”挙動”を分析し、さらに基幹システムとデータ連携することで顧客を理解する機能がある。これに基づき、顧客に見せたいページを最初から表示したり、興味を持たれそうな商品の案内メールを自動送信したりできる」
――国内金融機関の導入状況は。
「JCBや第一生命保険など10機関が採用している。ある地域銀は、ウェブサイトの運用を印刷会社に委託し月次で数百万円の保守費を払っているが、CMS化されておらず新しい情報発信をしようとするとサイト構築に数週間、追加のコスト負担を求められることもあるという。コロナ禍では、オンラインで迅速かつシームレスな顧客とのコミュニケーションが求められる。金融機関はCMSでコスト削減と顧客接点の強化を実現すべきではないか」
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 信金・信組、求められる内部監査高度化 担当部門任せから脱却も
- 経産省、「人的資本経営」を浸透 25年度は地方初開催
- 地域銀、融資ファンドへ参加増 LBOノウハウ習得狙う
- 信金・信組、共同化費用の抑制図る 資金交付制度拡充を要望
- みずほFG、勘定系「MINORI」初のシステム更改完了 正常稼働
- 金融機関、AI急拡大 過半数が利用 日銀調査
- 改革の旗手 淡路睦・千葉銀行代表取締役専務執行役員・グループCSuO、誰もが活躍できる道拓く
- 西日本シティ銀、「戦略人財」を計画育成 高い専門性備え配置
- 銀行界24年度役員報酬、1億円以上は44人 MUFG亀澤氏が4億円台
- 三菱UFJ銀、日立と再生材支援へ提携 金融機能で循環促す