青森の5金融機関と信保協がタッグ 最適な販路拡大策提供へ
2022.02.16 04:55
青森県に本店を置く5金融機関と青森県信用保証協会は、各金融機関が取引先企業や事業者に行っている販路拡大支援策を、青森県信保協を通じて他の金融機関の取引先にも提供する新たな取り組みを4月1日から始める。長引くコロナ禍で厳しい経営を強いられている事業者の販路拡大を支援し、経営改善につなげる。
2月15日に青森銀行、みちのく銀行、青い森信用金庫、東奥信用金庫、青森県信用組合、青森県信保協の代表者が「県内中小企業・小規模事業者の販路拡大支援に向けたアライアンスに関する協定」を結んだ。
アライアンスの内容は、販路拡大支援を希望する事業者の要望を聞いた金融機関が、事務局を務める信保協に照会。信保協では、要望に応じて最適な支援策を持つ金融機関を紹介する。2021年夏頃から信保協が地元2行の知見を得ながら準備を進めてきた。
協定締結式で信保協の林哲夫会長は、「県内金融機関の有する販路拡大支援に関するツールを県内事業者と地域のために相互に提供する点が特徴。このような仕組みの構築は全国で初」と胸を張った。
信保協は、アドバイザリー機関として連携する青森県や公益財団法人「21あおもり産業総合支援センター」から関係補助金の活用支援や販路拡大に向けた専門家派遣など側面支援を受けながら進めていく。
締結式では、5金融機関がそれぞれ実施している支援策を披露。東京での商談会への出展サポートや、カタログを通じて販路開拓支援を行うRCG社との連携支援、東北地区信金で実施している「ビジネスマッチ東北」への出展サポート、信組業界で取り組むクラウドファンディングによる支援「MOTTAINAIみらい」などへの出店など、各支援ツールを紹介した。
6機関は、3月11日に第1回目の定例会を開催する。事業をスタートする4月以降は、連絡会を3か月ごとに開く。将来的には、業態を超えた合同の商談会の開催なども視野に、取り組みを発展させる考え。
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