しんきんAMの「S&P500」 35信金に取り扱い拡大
2022.02.10 04:45
信用金庫業界で、顧客の根強い投資意欲を背景に、米国株投資信託を取り扱う動きが拡大。しんきんアセットマネジメント(AM)投信が2021年4月に新規設定した「しんきんS&P500インデックスファンド」は、開始1年で全国35信金に取り扱いが広がる見通しだ。
同ファンドは、会津、高崎、アイオー信用金庫などが先行して取り扱いを開始。その後も、埼玉県信用金庫や水戸信用金庫など投信販売実績が大きい信金を中心に取り扱いが拡大している。
現在は32信金が取り扱っており、2月7日時点の純資産総額は77億円。基準価額は1万1480円となっている。今後も「S&P500インデックスファンド」の取り扱いは広がる見通しで、4月末までに新たに3信金が販売開始を計画している。「堅調な米国株式を長期保有したいという分散投資ニーズを背景に、想定以上のペースで伸びている」(しんきんAM)という。
取り扱う大手信金では「米国株への投資を希望する顧客ニーズは強く、品ぞろえの一つとして必要」「商品を理解しやすいインデックス型は、オンラインからの注文も期待できる」との声がある。
しんきんAMでは、各信金の販売担当者向けに、海外市場の動向などの情報発信にも注力。1月にホームページを刷新し、S&P500やREIT(不動産投信)の勉強用動画の配信や、顧客向けの販売説明資料の定期配信を開始した。21年度のオンライン研修は延べ232回開催しており、66信金から1万人超(20年度は4435人)が参加した。