加藤金融相、「非常に重く受け止めている」 いわき信組の行政処分
2025.05.30 09:47
加藤勝信金融相は5月30日の閣議後会見で、いわき信用組合(福島県)の行政処分について、「東日本大震災の被災地域の復興に貢献するために国からの資本参加を受けながら、それを奇貨として架空融資の償却を行っていたことは極めて遺憾であり、金融庁としても非常に重く受け止めている」と話した。
同信組は、名義人に無断で開設した預金口座を通じて、業況不振の大口与信先への迂回融資と隠蔽(いんぺい)を繰り返していたほか、元職員による横領事件の隠蔽などが旧経営陣の主導で行われていた。東北財務局は29日、同組合に対して業務改善命令を発出した。
年内の策定を進めている金融機関の資本参加制度の見直しを含む「地域金融力強化プラン」の影響については、「資本参加先の地域金融機関の地域金融力向上に確実につながるよう、今回のいわき信組の不正融資事案も踏まえて、対象地域金融機関の適切な経営管理と業務運営をいかに確保していくかについてもしっかりと検討する必要がある」と指摘した。
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