マンスリーマーケット(5月) 続く関税影響、悪材料出尽くしで見直し買いも
2025.04.28 04:30
5月もトランプ米大統領の発言に右往左往する展開が続きそうだ。米中貿易摩擦の激化、米国景気悪化懸念がくすぶり続ければ、日本株は上値が重い展開が続くと想定する。関税の業績インパクトが不透明な点や、2025年3月期の本決算において、保守的な26年3月期ガイダンスの発表が見込まれる点もネガティブな材料になりうるだろう。
一方で、米国と各国間の関税交渉の進展によっては、市場のセンチメントが上向く可能性もあるとみている。足元では、相対的に関税の影響を受けにくいとされる小売り・食品・サービス・建設などの内需業種が堅調なパフォーマンスを見せているが、5月初旬に控える自動車部品への関税発動を経て、悪材料出尽くしのような形で見直し買いが入る可能性もあると考える。
また、日程調整中の米中首脳会談を前に、リスクオンの動きは限定的となる可能性もあるが、米中貿易摩擦軟化への期待感から、本決算が出そろった5月中旬から緩やかに上昇する展開も想定できるだろう。
マクロイベントでは、日米中央銀行による政策決定会合に注目だ。関税影響への言及や利上げ/利下げ見通しの変化が焦点となる。そのほか、米国の経済・物価指標も重要だろう。景気後退懸念を払拭する内容となれば、調整していた株式市場の反発に期待ができるだろう。