【推薦図書】『「精神科医の禅僧」が教える心と身体の正しい休め方』(川野泰周著)
2025.04.18 04:30
【推薦者】信託協会専務理事・川嶋 真 氏
今、ここを味わいつくす
「疲れが取れない」「やる気が低下している」といった悩みをお持ちの方は多いと思う。本書では、こういった心と身体の悩みに関し、理論編でその原因や解消方法が、実践編で具体的な解消方法が解説される。
まず、理論編では、これらの悩みは身体の疲れではなく「脳の疲れ」から生ずる、とし「脳の疲れ」はマルチタスクをすることで有限な「注意資源」を分散消費した結果、脳が激しくエネルギー消費をしてしまうことの結果だと、そのメカニズムを解説する。従って、マルチタスクをやめシングルタスクに取り組むことが肝要であり、一つの作業に意識を集中し「今、ここを味わいつくす」マインドフルネスは、脳を休めリフレッシュさせるのに有効、と教えてくれる。現実に、一流のビジネスパーソンが多くの仕事を抱え多忙でありながらも疲れを見せず精力的に働けるのは、シングルタスクの切り替えがうまいからだ、と指摘する。
実践編では、一つの事に集中する方法として、呼吸に意識を集中する「呼吸瞑想(めいそう)」のほかに、睡眠ホルモンのメラトニンの分泌サイクルに着目した睡眠法など、疲れの解消方法が41種類紹介されている。
疲れが取れない悩みをお持ちの方にお勧めの書である。
(ディスカヴァー・トゥエンティワン、税込み1650円)
関連キーワード
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 北陸銀と北海道銀、営業支援システム導入 年18万時間の作業削減
- 金融界、「隠れリース」特定に本腰 27年の新基準適用迫り
- 群馬銀、ストラクチャードファイナンス3年5.7倍 RORA向上に寄与
- 金融庁、決算書入手方法を調査 地域金融の実態把握へ
- 広島銀、請求書業務のDX後押し 新システムで決済口座確保
- 京都中央信金、理事長に植村専務が昇格 白波瀬氏は代表権ある会長へ
- 固定型住宅ローン、金利〝決め方〟見直し機運 参照指標「再検討」も
- 地銀、外貨保険販売が36%減 24年度下期、10万件割れ
- 信金、店舗減少が小幅にとどまる 職員数推移との格差鮮明
- 地域銀・信金、NISA口座伸び悩む 3カ月の増加率1%