尼崎信金、JBICと海外進出支援で協定 西日本の信金で初

2025.04.10 20:06
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あいさつする作田理事長(左)と橋山専務取締役(4月10日、尼崎信金本店)
あいさつする作田理事長(左)と橋山専務取締役(4月10日、尼崎信金本店)

尼崎信用金庫(兵庫県、作田誠司理事長)は4月10日、国際協力銀行(JBIC)と取引先の海外進出支援を目的に「中堅・中小企業の海外事業支援に関する業務協力協定」を締結した。JBICが海外の現地モニタリングを行い、結果を尼崎信金と共有する。モニタリングの枠組みとして、海外向け新規融資案件が対象で、国際協力銀の海外駐在員事務所全18拠点のネットワークが活用される。同協定の締結は、西日本に本店を置く信金で初。


尼崎信金の取引先で海外展開するのは約200先。これまでは東南アジア諸国連合(ASEAN)を中心に日本の親会社に融資する親子ローンの形態が多い。外資で融資するクロスボーダーローンは21件で、うち1件がJBICとの協調融資。今後は増加が予想される既進出先の設備更新や少額の融資案件にも対応しやすくなる。


協定締結後の融資形態は、同信金が日本の親会社に、JBICが米ドルなど外貨で現地企業に融資する。融資先へのモニタリングが課題だったが、今回の提携でそれがクリアできると期待している。


同日の締結式で、尼崎信金の作田理事長は「大阪・関西万博を機に、海外から視察の要望が増えている。それを地元企業に紹介することで新たなビジネスも期待できる」とあいさつ。国際協力銀の橋山重人専務取締役は「昨今、世界情勢の変化で世の中の不確実性が増すなか、どういった市場が有望か分析・対応が求められる。今後も尼崎信金と連携を深め、国際競争力を有する尼崎市や関西地方の地元企業の海外展開を後押ししていきたい」と語った。


タイ進出を検討している医療系スタートアップへの協調融資が、第1号案件となる見込み。

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