2022年の金融界、デジタル化加速 地域銀の再編も
2022.01.04 04:57
2022年も金融界は変化の激しい1年となりそうだ。
コロナ禍でキーワードになったデジタル化は、今年も加速する。1月に改正電子帳簿保存法が施行され、取引先の経理事務のデジタル化支援はビジネスチャンスになる。23年に予定されるインボイス制度施行も視野に取り組みたいところだ。10月には、手形・小切手の電子取引所もスタートする。4月の改正個人情報保護法施行で、個人データの利活用制限が緩和される。ビジネスに生かせる一方、これまで以上に個人データの取り扱いには注意する必要がある。
地域銀行では経営統合が進む。青森銀行と、みちのく銀行が4月に経営統合する。10月にはフィデアホールディングスに東北銀行が加わる。愛知銀行と中京銀行も統合する。静岡銀行、中国銀行、伊予銀行は持ち株会社体制に移行する。新生銀行を傘下に収めたSBIグループの動きからも目が離せない。
4月に成人年齢が18歳に引き下げられる。「資産形成」が高校の家庭科授業で必修とされるなど、若年層の金融リテラシー向上へ金融機関は重要な役割を担う。iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入可能年齢拡大なども予定されており、高齢化を踏まえて資産形成を後押ししていく重要性が高まる。
世界に目を向けると、2月に外交ボイコットの動きもある冬季・北京オリンピツクが開幕する。米欧と中国の政治的対立が深まれば、経済への影響は避けられない。中国でくすぶる不動産問題も気になるところだ。11月には米国で中間選挙が行われる。
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