金融データ活用推進協、コンペでAI人材育成 テーマは「資産運用アドバイス」

2025.01.15 21:06
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「目的は過去2回と変わっていない」と、人材発掘の重要性を話す岡田代表理事(1月15日、FinGATE KAYABA)

金融データ活用推進協会(FDUA)は、1月15日~2月12日、データ分析コンペティション「金融データ活用チャレンジ」を開催している。金融業界におけるAI(人工知能)・データ活用人材の育成と発掘を通じて、地域金融の進化に加え、次世代を担う人材の台頭を目指す。3回目となる今回から、金融庁が主催者に加わった。


同コンペは23年から毎年開催し、参加者は延べ3220人。参加者は住宅ローンの延滞予測と中小企業向けローンの延滞予測をテーマに、AIモデルの精度などを競った。金融庁の「Japan  Fintech  Week」の連携イベントとして開催し、「FIN/SUM」で3月7日に表彰式を行っている。


3回目となる今回のテーマは、生成AIと資産運用立国をキーワードとし「生成AIを活用した資産運用アドバイス」。企業のESGレポートや統合報告書に関連する質問に対して、自動で正確な回答をするかを評価する。革新性のほか、ガバナンス統制のとれた生成AI構築や利用頻度を意識した設計といった、ビジネス適用を見据えているかも求める。


参加者は、JPX総研の「J-LAKE」にある投資関連情報やDAZAZORAのデータを基に、検索拡張生成(RAG)を構築する。必要な大規模言語モデル(LLM)やノーコードツール、ハンズオン学習などは、SIGNATEのほかMILIZE、DataRobot  Japan、日本マイクロソフト、日立製作所、Dataiku  Japanの協賛企業から提供する。



金融庁から見た生成AIの重要性を紹介する清水フィンテック参事官(1月15日)

1月15日にFinGATE  KAYABAで開会式を開き、オンラインを含め約270人が出席した。金融庁総合政策局の清水茂フィンテック参事官は「AI利活用を真剣に検討しないと、他の金融機関よりも生産性や付加価値の高い金融サービス提供で後れをとってしまう可能性がある。“チャレンジしないリスク”につながる」と呼びかけた。FDUAの岡田拓郎代表理事も「ノーコードツールでプログラミングを書いたことのない人も参加できる。一人でも多くのニューヒーローを発掘したい」と意気込みを語った。

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