秋野哲也・全国地方銀行協会会長 「地域のお客さまの課題解決に貢献」
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今年度、全国地方銀行協会は、「地方銀行の健全な発展を通じて金融経済の伸長に寄与し、もって公共の利益を増進する」という設立目的のもと、「会員銀行を通じた地域経済への貢献」、「会員銀行の健全な成長支援」、「協会事業の高度化・効率化」等に積極的に取り組んできた。
本年も、これらの取り組みを着実に進めていく。
「会員銀行を通じた地域経済への貢献」について、地方銀行は、法人のお取引先に対し、資金面の支援に加え、販路開拓や人材確保、業務効率化・デジタル化等の本業支援や、事業再生や事業再構築、M&A等による事業承継等の支援を行っている。個人のお客さまには、資産形成ニーズへの対応に加え、金融リテラシー向上のための金融経済教育にも努めている。
協会は、会員各行のサポートのため、勉強会開催や会員銀行間の知見共有、各行共通で使えるツールの作成等の取り組みを継続していく。
2024年11月に閣議決定された「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」でも打ち出された、中堅・中小企業支援や地方創生2.0、資産運用立国の実現等にも、地域経済の担い手としてしっかりと取り組んでいく。
「会員銀行の健全な成長支援」については、地方銀行は、自らの価値向上のため、女性活躍促進など人的資本経営、気候変動・生物多様性など社会的要請への対応、コーポレートガバナンスの強化等を進めている。
協会としては、情報提供や取組事例の共有、各課題に取り組む人材育成のための研修の提供等を通じ、会員各行を支援する。
「協会事業の高度化・効率化」については、昨年、「協会運営の中期ビジョン」作成から約3年が経過したことを受け、これまでの取り組みを評価し、今後、取り組んでいく事項を取りまとめた。
本年は、同取りまとめに沿って、地方銀行業界の魅力を伝える情報発信力の強化や、業務の更なる合理化・効率化に取り組んでいく。
全国地方銀行協会は、自らも変革しながら、会員銀行の取り組みを支援し、会員銀行の先にある地域のお客さまの課題解決に貢献していく。