(更新)愛知銀・中京銀が統合正式発表、22年に持ち株会社 24年に合併
2021.12.10 19:31
愛知銀行と中京銀行は12月10日、経営統合に向けた協議を始めることに基本合意したと発表した。2022年10月3日に共同で持ち株会社を設立、2年後の24年をめどに合併を目指す。合併が実現すれば21年9月末時点の預金量は単純合算で5兆2700億円となり、東海3県(愛知、岐阜、三重)では十六銀行、大垣共立銀行、百五銀行に次いで4位。貸出金は4兆1700億円で百五銀を上回り3位となる。
持ち株会社の本店・本社は愛知銀本店に置き、社長には同行の頭取が、副社長には中京銀の頭取が就く。新しい金融グループの名称は今後協議を進める。基幹系システムは愛知銀のシステムに統一する。約40%中京銀の株式を保有する三菱UFJ銀行とは、統合の効力発生日までに全株式を中京銀が買い取ることで合意した。
同日夕方から、名古屋市内のホテルで記者会見した愛知銀の伊藤行記頭取は、「愛知県内のシェア拡大が最大の目的」と前向きな統合をアピール。中京銀の小林秀夫頭取は「統合の根幹はビジネスモデルの転換。変革のチャンスと捉えている」と強調した。
統合検討の時期について小林頭取は「5月に守秘義務契約を結び、6月下旬から情報交換を始めた」とした。双方の強みを聞かれた伊藤頭取は「三菱UFJ銀行のノウハウから得た富裕層向けの業務などに知見がある」と評価。小林頭取は「積極的なソリューション営業や住宅ローンの伸びが顕著などリソース投入が進んでいる」とお互いを評価した。
なお、両行の経営統合発表を受け、名古屋銀行の藤原一朗頭取は「これまでと同じように真摯に地元のお客さまに向き合って、地域経済の更なる発展とお客さまの未来創造に貢献していく所存です」とコメントした。
関連記事
関連キーワード
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 北陸銀と北海道銀、営業支援システム導入 年18万時間の作業削減
- 金融界、「隠れリース」特定に本腰 27年の新基準適用迫り
- 群馬銀、ストラクチャードファイナンス3年5.7倍 RORA向上に寄与
- 金融庁、決算書入手方法を調査 地域金融の実態把握へ
- 広島銀、請求書業務のDX後押し 新システムで決済口座確保
- 京都中央信金、理事長に植村専務が昇格 白波瀬氏は代表権ある会長へ
- 固定型住宅ローン、金利〝決め方〟見直し機運 参照指標「再検討」も
- 地銀、外貨保険販売が36%減 24年度下期、10万件割れ
- 信金、店舗減少が小幅にとどまる 職員数推移との格差鮮明
- 地域銀・信金、NISA口座伸び悩む 3カ月の増加率1%