NTTデータ東北、クラウドへ移行広がる 信金自前サーバーに提案

2021.12.08 04:47
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NTTデータ東北は、信用金庫が自前で所有し運用する業務系サーバーを同社のデータセンターへ移行することを提案し、システム更改期を迎えた信金を中心に移行が広がっている。災害対策性の高さや保守点検が不要となるほか、更改時期の多額のコストが平準化されるメリットもあり、サーバーの一部移管や全部移管を決める信金が増えている。


同社は、2019年から「東北金融クラウド」として、信金の仮想サーバーをデータセンターに構築し、代わりに運用管理するサービスを展開しているほか、信金から引き合いの多い預金調査や反社会的勢力の管理、経費支払い、出資管理といったサービスも仮想サーバーで提供している。


新たに構築中のサービスは「東北クラウド」の名称で、「東北金融クラウド」の利用に加えて、信金のネットワーク環境とインターネット環境の両方をデータセンターに構築できる。信金で独自につくるシステムでは情報漏洩防止などセキュリティー上、インターネット環境と業務系(情報系)ネットワーク環境を分離しなければならないが、この点をクリアした。


これらにより、時間や人など管理のための負担が大幅に軽減される。例えば、更改時期に約1億円かかるコストが、次の更改までの5、6年間に平準化することができるという。一部業務サーバーの移行のほか、あらゆる業務系サーバーの移行を予定している信金もある。このほか、他のベンダーのシステムも同社データセンターに移して利用することが可能。汎用性の高さからも関心を示す信金が増えている。

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