日経平均が大幅高、3万9000円台回復 自民総裁選めぐり為替乱高下
2024.09.27 15:32
9月27日の東京株式市場は大幅に続伸。日経平均株価は終値で7月31日以来およそ2カ月ぶりに3万9000円台を回復した。取引時間中に自由民主党の総裁選で高市早苗経済安全保障相の優勢が伝わり、東京外国為替市場では追加利上げ観測が後退するとの見方から円が売られて円安が進み、輸出株を中心に幅広く買われた。
日経平均の終値は前日比903円93銭(2.32%)高の3万9829円56銭。
この日は前日の米国株高を引き継ぐ形で上昇して始まったあと、自民党総裁選の様子見姿勢から午前途中にはマイナスに転じる場面もあった。ただ、午後に入って高市氏がトップで決選投票に進むと、ドル円相場は一時1ドル=146円台半ばまで円安が進行。これを受けて株式市場で電気機器や機械など輸出関連株に加え、小売りや不動産など内需株も買われた。
高市氏はアベノミクスを支持する姿勢から金融経済政策では金融緩和の重要性についての発言が多かった。インベスコアセットマネジメントの木下智夫グローバル・マーケット・ストラテジストは、「高市氏の金融引き締めに消極的との見方から円安が進行し、株式市場で輸出関連株中心に買われた」との見方を示した。
ただ、この日の最大の焦点だった総裁選をめぐっては、株式市場の取引終了直後に石破茂元自民党幹事長が決選投票で高市氏を逆転し、新総裁に選出された。石破氏は円安による物価高への懸念も示していたことから、ドル円相場では円が買い戻され、一転して円高が加速。一時1ドル=142円台後半を付けた。週明けの株式市場の動きも注目される。